甲南大学で「ビジョン出前講座」を開催しました!

投稿日2023.8.2

令和5年7月11日 甲南大学文学部社会学科において「ビジョン出前講座」を実施しました。

 対象者:甲南大学文学部社会学科 「社会ネットワーク論」受講生

 人 数:114人

2050年の兵庫の姿を描いた「ひょうごビジョン2050」でめざす姿の一つである「居場所のある社会」を中心に、関係人口、社会的孤立、サードプレイスなど社会学科で扱うキーワードも含めながら、県の施策などについてお話ししました。

また、講義の最後に、「今後の地域社会において若年層や現役で働いている世代も参加できるような豊かなコミュニティを形成・維持していくことに役立つ取り組みとはどのようなものか。地域の人々はなにをするべきか(なにができるか)。」という問いかけをして、提案をいただきました。

○学生からの主な提案内容

・個人の性格差や人間関係構築の面倒さを取り除いたサードプレイスの創出が求められている。例えば、大学の授業カリキュラムで地域のフォーラムに参加して地域住民とディスカッションを展開する(学生にとっては学習という役割)機会が積極的に設定されるべきである。生涯学習やスキルアップを重視する人は増えてきているため、こうした機会が充実していれば地域・学生・現役世代の学問を介したコミュニティの創出がしやすくなるはずである。

・サードプレイスは、閉鎖的な地域コミュニティにありがちな強い紐帯がもたらす束縛はなく、選択的自由の観点から個人の意思を尊重する場だといえる。あらゆる世代の人々のニーズに合わせられる場であり、豊かなコミュニティを育むことができる。また、地域の人々が比較的簡単にできることとして、講話に出てきた「ネイバーフッドプレイス」の形成が挙げられる。遠くへ足を運ばなくても、例えば、挨拶やちょっとした会話を交すだけで、隣近所に小さなコミュニティ、つながりが生まれる。近くに頼れる誰かがいるという安心感は、豊かなコミュニティを作る重要な基盤になると考える。

・「誰も取り残されない社会」を実現するには、公民館などでお茶会をしたりカフェのような場を作ったりすることがいいのではないかと思う。週に1回でも2回でもコミュニティカフェのように誰もが好きな時間帯に参加でき、ゆったりと過ごせる場をつくれば、その地域の人は集まりやすくなるし、近況報告などもできる。家では独りになっていても地域では独りにさせない社会が作れるのではないかと考える。また、そこでちょっとした学習の場を作ることで、最近のニュースや社会問題などを地域住民で考えることができるようになり、有意義な時間が作れるのではないかと思う。社会問題の中でも例えば、外国人労働者やLGBTの人たちのことについて考える場があれば、その人たちに対する見方も変えることができ、共生していくことができるかもしれない。

・若年層に必要なものは学校や家ではない居心地の良い場所「サードプレイス」の形成であると考えた。そのため、サードプレイスに「行ける」のではなく「行きたい」と利用者に思わせることが重要になる。東広島市三永地域センターでは地域住民の要望に応え、ウォーキングを媒体にした地域住民が世代間交流する企画が取り組まれていた。「世代間交流がない」と感じた地域住民が自ら発信をしている点が重要である。この事例から、地域の人々がその地域で住んでいる人にしかわからない悩みなどを共有・発信し、企画に取り組むことで「行きたい」と思えるサードプレイス(豊かなコミュニティ)を形成することができるのではないかと考える。そして、悩みを共有する媒体として公民館は、公民館でだけでなくインターネットなどでも気軽に投稿できる目安箱を設置するのが良いのではないかと考える。

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興味のある方は

「若者出前講座」は、未来を大胆に楽しく発想することが目的です!ハードルは高くありませんので、ぜひ皆さんの学校でもいかがですか?興味のある方は、企画部計画課へお問い合わせください。 

(連絡先)

 企画部計画課 電話:078-362-4373 メール:keikaku@pref.hyogo.lg.jp

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