芸術文化観光専門職大学で「ビジョン出前講座」を開催しました!

投稿日2023.10.23

令和5年10月9日 芸術文化観光専門職大学において「ビジョン出前講座」を実施しました。

 対象者:主に2年生

今回は、①兵庫県を知る、②社会潮流(人口減少・超高齢化)を知る、③時代の転換期 未来への可能性を知る、という3つのテーマでお話しました。日頃より、地域で実践活動に取り組まれていることもあり問題意識が高く、積極的に講義を聞いている姿が印象的でした。

○学生からの主な感想

①兵庫県だけでなく日本のどの地域でも人口減少や人口の都市への流出、非婚化が課題になっている中で、兵庫県ではさらに北部と南部の差も課題になっていると感じた。神戸や尼崎、姫路に比べると但馬は経済面や政治面で劣ってしまう部分が多く、弱い地域になっている一方で、人が多くないからこそ地域の方とのつながりが濃く、住民同士のコミュニティが発達しているという部分は但馬の魅力を引き出すヒントになるのかなと感じた。

②人口減少の問題が続いており、これからも加速していくという予想があって、若い世代の都市への流出が大きいと理解しました。ただ、若い人々が進学・就職を機に都市へ行くのは私は悪いことではないと思います。ずっと地元にいても知見は広がらないしコミュニティも変わらないため新たな出会いなども無く、個人の狭い世界で完結してしまうような気がします。なので、一度都市での生活を経験することは重要なことだと感じます。地方が重視すべきなのは若者を留まらせることより戻ってこさせることだと感じました。都市での知見を地元に戻って活かしたい、地元で家庭を築き子育てをしたいと思わせる施策が重要なのかなと思います。また、医療施設の充実も重要だと思います。但馬地域もそうですが、病院などの医療施設が都市に近い場所にしか無く、地方で急患が出た場合救急車が何時間もかかったり、ドクターヘリの出動が多くなってしまったり不便に感じる人は多いと思います。さらに、産婦人科や助産院、女医の数が少ないなど、女性が安心できるような要素が少ないのも課題だと感じます。出産や子育ては男女で協力し合うということが最近になって重視されていますが、それにしたってやはり女性が負担する部分は大きいと思うので、より女性が暮らしやすい地域を創ることは必要なことだと思います。

③兵庫県は近隣に京都や大阪があるため、あえて兵庫を選んでもらう利点や強みを発信したり、伸ばしたりすることが重要なのかなと考えた。特に企業誘致に関しては、交通の便などを考えればあえて神戸に移るというのは勇気が要る決断だと思うし、観光の面でいえば、例えば新幹線から降りて姫路城を見るだけ見て次の宿泊地に向かうのであれば、滞在はせいぜい2時間ほどですんでしまう(通過点になってしまうという課題があると思ったが、城崎などはその限りでないと思う)。それは、それぞれの土地が持つ特有の魅力や利点が知られていないことに要因があると思う。それに対する取り組みや考えを行政の立場からお聞きできる機会をいただいて参考になった。

④文献で調べたり、他の方の口から聞くよりも実際に問題と向き合い、地域の課題を解決するために尽力してくださる方から聞くと、視点の相違や熱量がありとても興味深かった。今までは兵庫県という一つの大きなくくりで見ていたものが9つにも分けてビジョンがあることを知り、兵庫県の魅力や課題をより身近に感じることができた。これまでは豊岡と自分はたった四年間の付き合いだと思っていたが、豊岡だけでなく、たじま地域、兵庫県の様々な魅力をもっと開拓して行きたいという気持ちになり、その思いが地域の住民や観光客に伝播させていきたいと強く思った。

⑤スライドがとても見やすくて見ていてワクワクしました。去年から兵庫県に住んでいますが、兵庫県について学ぶ機会というのはあまりなかったので、良い勉強になりました。兵庫県は一つの県ですが、ルーツの違う五国が集まっていると知り、面白い県だなと思いました。私の地元は秋田県で、兵庫県のほうがかなり人口が多いのですが、少子高齢化で人口減少しているところは同じで、抱えている問題はどこも一緒なんだなと思いました。出生数を増やすことが問題の解決に繋がると思いますが、現代は「非婚化」の傾向が強いので、今までのような少子化対策では解決することが難しいのではないかと思います。

 出産や育児において女性が一番心配なのは、仕事ができなくなることだと思います。私の母は三人の子供を産んでいますが、子供を生むたびにそれぞれ当時働いていた職場をやめたそうです。育児が安定して働けるようになってから一から職を探すのは、大変な苦労だったと思います。育児休暇が取れるような制度が整った会社なら、その後の職が保障されているので子供を産もうと決断しやすいのですが、そうではない会社に務めていた場合、女性は辞職するしかないのが現状なのかなと思います。仕事ができないというのは経済的にも困りますが、社会とのつながりを絶たれるという意味で精神的にも辛いのなのではないかと想像しました。この負担が女性ばかりに集中してしまうことが、出産をためらう原因になっていると思います。出産をしても女性のキャリアを守れるように、男性の育休取得や託児制度などが充実していったらいいなと思いました。

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 興味のある方は

 「若者出前講座」は、未来を大胆に楽しく発想することが目的です!

  ハードルは高くありませんので、ぜひ皆さんの学校でもいかがですか?

 興味のある方は、企画部計画課へお問い合わせください。 

 (連絡先)企画部計画課 電話:078-362-4373  メール:keikaku@pref.hyogo.lg.jp

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